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テレビ隆盛時代のお化け番組は? 史上最大!【第13回】アメリカ横断ウルトラクイズ『13回が伝説の回といわれるその理由とは』

昭和から平成に渡り、かつて日本テレビ系列で放送された「史上最大!アメリカ横断ウルトラクイズ」はクイズ番組の金字塔でした。そのなかで1989年の第13回は伝説の回といわれています。その理由は何なのか。ネタバレを極力せずに解説をします。

画像はかつて小学館「幼稚園」の付録だったウルトラハット

 

■目次

1.東京ドーム予選

2.グアムまでの道のり

3.オーストラリア・ニュージーランドアメリカ横断のクイズの旅

4.準決勝は「通せんぼクイズ」伝説の大激戦、そして決勝ニューヨークへ

 

■1.東京ドーム予選

1989年8月13日 第1問は読売新聞紙上で発表された。東京ドーム周辺での野宿組へのリポーターは小倉淳アナウンサー。神奈川県の自宅で新聞を見ているのは徳光和夫アナウンサーと子の正和さん。問題は「ニューヨークの自由の女神はかつて灯台だった。」

 

当時は携帯電話がないので、公衆電話から知人に相談する人の様子をとらえる。根津神社では渡辺正行さんが地元人に〇か×かを尋ねるシーンがある。

番組のナレーター・出題者は福留功男アナウンサー。道中、ニューヨークまで同行するのである。

番組スポンサー筆頭は明治製菓花王井関農機、そして日清食品トヨタ自動車全日空武田薬品、黄桜酒造、キヤノン大塚製薬、スポーツSSK、ちなみにSSKのCMは新人時代の立浪選手(中日ドラゴンズ監督・2022~)で、明治製菓のチョコレートCMはWink(ウインク)、非常に懐かしい。

 

クイズは、都市(都会や田舎町)を巡る。行程は、東京ドーム 成田国際空港 グアム [オーストラリア:ゴールドコースト モーリー ブルーマウンテンズ シドニー] [ニュージーランドクイーンズタウン ショットオーバー] ロサンゼルス ツインレイクス チムニーロック メンフィス ボルティモア ニューヨーク。

 

予選の東京ドームでいよいよ「みんなニューヨークへ行きたいか~ 罰ゲームは怖くないか~」の福留さんのお叫びに、「ウォ~!」と答える参加者。

歴代のチャンピオンがオープンカーで登場、1号車に第12回 瀬間康仁(立命館大OB)、第2回 北川宣浩、第5回 真木法男、第6回 高橋直樹、2号車に第7回 横田尚、第8回 石橋史行、第10回 森田敬和、第11回 稲川良夫が壇上に。そして歴代チャンピオン全員がなんと〇席に移動。

〇10034人、×14081人、合計24115人の参加者で1塁側と3塁側に分かれて着席をしている。1問目の答えは~、ネタバレになるので、伏せておきます。

 

2問目は、〇と×でスタンドとグランドに分かれるクイズ。「花王石鹸は顔を洗う石鹸をつくったことから花王と名付けた」、こうして何問かを出題して最終100人になるまで行うのであった。

 

■2.グアムまでの道のり

二次予選は成田空港で行われる。ここではクイズではなく恒例の1対1のジャンケン勝ち抜け、パジャマ姿で臨む人、会社を辞めて参加する人、様々な参加者たち。

 

そしてジャンケンに勝った52名の参加者はANAの航空機でグアムへ、しかし機内ではなんと400問ものペーパークイズ(3者択一)が行われます。

 

グアムでは航空機に横付けされたタラップから参加者がひとりずつ降りてくる。しかし最下段でブザーが鳴ればそのまま機内へ返される。グアムに上陸できるのは52名から絞られた40名だけ。敗者は地上にも降りられないという仕打ち。これがウルトラクイズの罰ゲームである。

 

グアムでは、ビーチで行われる「突撃〇×どろんこクイズ」、2者択一クイズで正解と思う答えの発泡スチロールの壁へ飛び込む、間違えるとそのままどろんこの中にダイブ、正解ならマットへ。

 

■3.オーストラリア・ニュージーランドアメリカ横断のクイズの旅

「ばらまきクイズ」、ヘリコプターよりばらまかれたクイズ問題の紙を拾いに走って、戻ってきて問題を読まれ答えるというサバイバルクイズ。問題の紙は封筒に入っており、中身は分からない。中にはハズレもあるので、また問題を取り走りにいかなければなりません。

 

「二重音声クイズ」、同時に読まれる2問のクイズの答えを2つとも正解しなければならない。ここでは福留アナと小倉アナの二人が読んだ。早押しクイズで使われるのはウルトラクイズ名物の「ウルトラハット」、ボタンを押すのが一番早かった人のハットが反応して、クエスチョンマークが立ち上がる仕組みです。

毎回のチェックポイントで若干名が敗者となり、その地で罰ゲームを受けます。

 

バンジージャンプが罰ゲームとなる崖地でのクイズは「地獄のお叫びクイズ」、早押しボタンの代わりにマイクに絶叫するその早さと音量で回答権が与えられるウルトラ名物クイズ。「○○帰れ~」とライバルの名前を叫んで勝ち抜ける様は壮観です。

 

また壮絶なクイズが行われました。草原で行う”走りクイズ”。さらに出場者に向けて現地の村人がトマトを投げつけてきます。それをかいくぐって、ひとつの早押しボタンに向かって走って回答するのです。その名も「トマト戦争 遠すぎた塹壕」。出場者は頭から足までトマトをぶつけられるサバイバル戦でした。

 

「爆走コンボイリレークイズ」はとんでもない大きさのトラック(トレーラー)を6台連ねて道路を走行するクイズ。出題者の福留アナはヘリコプターで並走するという、さすがスケールの大きいアメリカ横断の名に偽りのないクイズ。この時点でほとんどが大学のクイズ研究会出身の若者になっていた。

 

■4.準決勝は「通せんぼクイズ」伝説の大激戦、そして決勝ニューヨークへ

4人で行われる準決勝、ここで決勝へ進む2人が決まる。この戦いが第13回、いやウルトラクイズ史上、伝説の大激戦と言われています。

「激闘 通せんぼクイズ」、正解3ポイントで通過席へ、通過席で出される問題に残りのメンバーが先に答えるとゼロポイントとなり、一般席に戻りまた一からとなる。ここで何度も何度も通過席で他のメンバーに阻まれる。この時に用意していた問題が尽きて、一度休憩を入れて問題を集めたという逸話が残っています。

 

そして決勝はニューヨークの摩天楼。今は亡き貿易センタービルを横に見ながら2人の挑戦者がそれぞれのヘリコプターに搭乗して決勝の場へ。ハドソン川のほとりで黄昏に行われた決勝戦は非常に落ち着いた雰囲気で行われた。

 

「雨夜の品定め」。これが伝説の回、第13回アメリカ横断ウルトラクイズの最後の答えでした。長かったクイズの戦いもこれで終わり。優勝者には豪華な賞品が待っていました。

 

これから見られる方のために、参加者の名前は伏せておきました。グアム以降は、街の名前も書かずにおきました。

ビデオがあるわけでもなく、再放送の予定もありませんが、歴史に名を残す壮大なクイズ番組の伝説の回【第13回】をどこかで見られることを切に願います。

 

▷2015年にCS放送の「ファミリー劇場」で再放送をされました。

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